喉の渇きと暑さで目が覚めた。呼吸をするのも億劫なくらいのだるさだったが、命の危機を感じて跳び起きて部屋を出た。
居間に降りれば姉がいて、「群馬ではあまり寝てると死ぬぞ」と告げてきた。
夏である。帰省している。
築30年を超える実家は細かいところがすべて壊れていて、細かくないところで言えば居間と子供部屋のエアコンが壊れていた。特に子供部屋のエアコンはリモコンに反応することができなくなっており、学習机に上っていちいち電源を入れる必要があった。ちなみに温度調節もできないため、こちらは一晩中つけているには寒すぎる冷風が吹き出されている。寝る数時間前につけてなるべく部屋を冷やしておき、寝る際には消して、なるべく早く起きる。そういう暮らしになっているらしい。暑い。

旅行に行った。上毛かるたで言えば「よ」のところ。中之条町四万。
ダム資料館に行って、カフェで昼食と足湯。滝の見える場所をいくつか散策し、共同浴場に入ってみたり、飲泉所に寄ってみたり。
自分は暢気に親の運転する車に乗っていたが、一人乗りのEV車で散策している人もいた。あれはコンパクトで気軽で良さそう。自動車は教習所依頼運転していないが、いつか、ちゃんと練習して「運転が上手い人」になりたいという思いだけはある。
食べた料理がすべて適量かつ適当な味の濃さで、なんだか妙に感動した。三重県熊野市やディズニーや横浜ではすべての料理が何というか、「足し算」という感じがしたのだが、ひっそりさりげないが上品すぎるほどではない味付けで助かった。地元だから味覚があってるだけという説もあるが。
何とも旅館ぽい旅館に泊まれて、それもよかった。旅行三日前にとった部屋とは思えないくらいすばらしいところだった。田舎の旅館のイデアだ。あれ。また行きたい。

ダム資料館併設のカフェのジェノベーゼがこれまでで一番おいしいジェノベーゼで、ずっと感動していた。
休みを手に入れた。
休みを手に入れたから帰省しているのではないのか、という感じだが、私の業態的にそれはあまり関係ない。休みが発生するかもよくわからないまま寄生して、打ち合わせの結果、普通に盆休みが手に入った。
一週間のんびりできるというのは半年ぶりだ。ずっとずっと締め切りと締め切りをつないで走っていたので、なんだかよく頑張った……と思いながら、まんがを描いたり絵を描いたり、グノーシアやなつもん!をやったりしている。
個人サイトのことは8月末から9月にかけて行うことにして、現在はのびのびとしている。もっといろいろやりたいことはあるのだが、一週間は長いようで短く、まあせいぜい制作・ゲーム・甲子園観戦くらいかな……という感触だ。
甲子園はじっとは見てないがだらだら流したりしている。暑いから昼はやらなかったりするらしいが、こないだ見た綾羽VS高知中央は22時過ぎまでやっていて大変そうだった。なんとなく負けている方を応援しがちである。最終的に綾羽は勝ったのだが最初は劣勢で、その割にバッターがみんなわくわくした表情でマウンドに向かっているので応援に身が入った。みんな主人公みたいだった。
野球のルールがわからないので、サンキューピッチ!を読もうかと思う。
絵に時間をかけるのが苦手である。大体粘ろうと思っても2hでやりたいことがなくなる。
さいとうなおきが10時間かけて絵を描いてみよう!と言っていて、実際時間をかけてこだわれば絵が緻密になるような気もしてやってみたいのだが、なんだか逃げなのか好みなのか両方なのか、曖昧な絵を描いて終了にしてしまう。
そもそも理想があって絵にそれを起こす描き方を多分ほとんどやったことがなくて、描いているうちに何かを見つけて、描き終わったときに「へーこうなったんだ」って自分にウケるというのが自分にとっての絵を描くことなので、そういうこととの相性の悪さがあるのかもしれない。
でもいつまでも描けるものしか描かないのも嫌だなあと思っている。体はなんか、うまくなったと思うけど……。
今年の夏は何もないなあと思っていたが、期せずして旅行に行けたり、夜に散歩して遠くで上がってる花火を眺めたり、なかなかに夏をやっている気がする。今日なんて、子供部屋のもう読まない本をすべて縛って地区のリサイクル倉庫に出すなんてことをした。ザ・夏の帰省ではなかろうか。
みなさんはどんな夏ですか。
夏に何かしたいことってありますか。