創作に関するインタビュースペースにゲスト参加してきました

朝本箍さん主催の創作インタビュースペースにゲスト参加してきました。

ホスト朝本さんがゲストを迎え、創作に関するインタビューを行うというスペースです。事前に質問内容を相談して、お話しさせていただきました。

質問内容はこんな感じ

朝本さんと私にはあまり共通の知り合いがいないので、おおよそ私についてよく知らない方がいらっしゃるだろうという目算でしたが、私としゃべったことある方にも聴いてほしい!と宣伝しまくっていたので、なるべく質問事項に関してよく考え、普段話していないことも話してみました。

絵を始めたきっかけなどもそうで、まあ物心ついたときから描いてはいたのですが、数々の娯楽の中でそれを今でも続けるきっかけとなったものは何だろう、とか、そういう風に一段深く掘って回答することを心掛けていました。朝本さんが興味を持って聞いてくださっていること、事前に作品を見てくださったことがわかり、自分に興味を持っている人とお話をするのってこんなに楽しいんだ、創作について知ってもらうってこんなに楽しいんだ、と思うことができました。本当にありがとうございました。


話しそびれたことをちらほらと書こうと思います。

まずは絵を始めたきっかけについての続き。あさりちゃんをきっかけに漫画家を目指した、とお話しはしましたが、熱心に描いていたのは棒人間の漫画でした。小学校の頃の話です。

クラスメイトが棒人間の漫画を描き始め、それを真似して自分も描いてみたりしていました。線が引きやすいから自由帳ではなくて大学ノートを使っていたかも。あと無印の四コマノートはこの時期からありました。ちょうど高津カリノのホームページである「うろんなぺーじ」やWORKING!にはまっていたのもあって、本当にコマ割りも何もない、クラスメイトを棒人間にして登場させた漫画を描いてたな…。

そんな人間が数人集まって「漫画会」というものを結成していました。何をやるかって、休日に公民館の共有スペースに集まり、お菓子を食べながら漫画を描く、というものです。会の名前と活動内容を言うにつけ両親が不思議そうな顔をしていましたが、今になったらその気持ちがわかります、怪しすぎますね。

この中にも絵のうまい人間がいて、その人たちはだんだん棒人間ではなく肉付きのある「人間」を描くようになります。そうなると会はすこざわめきましたね。「こいつ、人間も描けるのか…!」と。

それをきっかけに何となく人間を描くようになりました。

「漫画みたいな人間」のお手本としては、WORKING!とか君と僕。とかを参考にしてました。「漫画の目の描き方」を最初に知ったのはこの辺の漫画だったと思います。あとスケットダンスとか。

人間を描くようになってから、仲間内からも「漫画家になりたい」という人間が出てきて、最初はみんなで漫画家を目指してました。Gペンとか買ってみたり。定規でコマを割ったり、原稿用紙を買ってみたり。

そんなこんなで多分毎日絵を描いていて、絵を描くことが娯楽になったのかな、と思います。漫画からのスタートだったんだなあ、と、自分でも驚いています。


そして、小説について。小説を書くことは夢水清志郎事件ノートの亜衣ちゃんの影響でわりと昔からあったのですが、自分の文にはあまり自信がありません。作文も苦手です。構成を考えていろいろ修正することが苦手なので、自分の文はわかりにくくつまらないだろうという感情があります。

しかし、嘘日記やブログをきっかけに文に魅力を感じてくださる方の存在を知り、ちょっと頑張ってみようかな、と思って、今小説を書いたりしています。昔に比べたら修正もできるようになってきたので…。

文章に関しては、いまだある程度の長さのちゃんとした構成のものがかけてないので、近いうちに書きたいな、と思っています。がんばるぞ~


そんなこんなで、創作についてたくさんお話ができてとても楽しいスペースでした。感想や、その他もうちょっとこれについて、とか、聞けなかったのでここの質問について書いてほしいとかありましたらウェブ拍手などで教えてください~

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凪あすイラスト本が完成しました|本の装丁の話

11/27 Booknook vol.1合わせで作成した凪あすイラスト本が完成した。

 

この本は嘘日記に続き2冊目の自主製作本なのであるが、装丁、すなわち、紙やPP加工の種類を選ぶのは初めてだった。ちなみに嘘日記は果敢にもプリントオンの「わくわくドキドキDXセット」だ(最初で!?)。

今回の本の話をすると、前回と同様にプリントオンを利用した。はじめの装丁案は以下のものである。

本文用紙は、凪あす二期の雪をイメージにして銀が散っているものに、PP加工はよりマット感が強いものを、遊び紙は私の煮え切らない感情が赤から落ち着いた青へ変わっていく様を、とイメージしたものである。

結果としてこれらは全部没になり、以下の装丁になった。

まず、ベルベット加工については1冊目の嘘日記で利用できたため、満足したというのが大きい。触り心地なども好みだったが、指紋がとてもつきやすいというのが懸念だった。マット加工も同じ理由で懸念しているが、しかしツヤ感のあるPP加工は作品の雰囲気と違う…というあたりで、プリントオンが新しく発表したのが「ザラマット加工」だった。表紙の手触りをざらざらさせることには特にこだわりがなかったのだが、説明ページの最後の画像に、レインボーペーパーに使用した場合の写真があり、これに強く心を惹かれた。どこか鈍く虹色に光る様子に、私の煮え切らない思いと、作中での彼の存在の曖昧さ、不定形な感情を見出し、本文用紙と加工はセットで決まった。

遊び紙については、描いていくうちに作品のコンセプトが移行していき、怨念じみたものを昇華する思いで始めたつもりが、かなり落ち着いた着地になったことで、ドラマチックさを感じさせるアジアンペーパーの使用を取りやめた。私が利用した冬フェアの特典遊び紙として「てまり朱」があり、ひととの熱を帯びた縁を感じさせる印象から、最初はこれを使おうと思っていた。「てまり」には朱・金銀・白があり、前の遊び紙をてまり朱、後ろの遊び紙をてまり白にする案もあった。これは、熱を帯びた関係からニュートラルな関係に落ち着くさまを表現したかったということからである。しかし、これまでにも熱を帯びていない関係を結んできたはずで、熱を帯びているものも帯びていないものも、きっとどこか輝いているだろう、そんな彼らがこれから結ぶ縁も、きっと輝くはずである、という思いが本を作成していくうちに浮かんできて、前後ともに「てまり金・銀」とした。

実際はこのようになった。

レインボーペーパーはベースがシルバーのアルミ系の紙であるため、下地に白印刷を施さなければ紙本体の銀色を反映して暗く仕上がってしまう(プリントオンより)。今回は、海と空、伊佐木くんの目以外に白印刷を施し、これらのみが鈍く光る仕様にした。

海が鈍く虹色に光る様子

こんな感じに光る。

背表紙。線の部分だけ光る。

こんな感じ

オンラインイベントのため、手に取ってもらうことはかなわないのだが、もし気になったら見に来てほしい。ピクトスクエアで開催で、一般は無料で参加できる。何時くらいに来る、と言ってくれれば、その時間帯にはスペースにいるようにする。

配置も決定したので、イベント情報を再掲する。もし来てくれたらうれしい。

    • 日時:2022年11月27日 00:00 〜 23:50
    • 会場:pictSQUARE
    • 参加費:一般無料
    • サークル名:と、どこか。
    • スペース配置:Cう1
    • イベント詳細ページ

通販情報:booth

booknook開始時に在庫を追加する。入荷お知らせメールリクエストをお願い致します。

次回

・近況報告と拍手返信

・アニメと映画の感想

・booknookのちゃんとした告知

書いていきます。

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11/27 Booknook vol.1に参加します&凪あすと新刊の話

11/27にピクトスクエアで開催されるbooknook vol.1に参加します。

詳細はこんな感じ

  • 日時:2022年11月27日 00:00 〜 23:50
  • 会場:pictSQUARE
  • 参加費:一般無料/サークル参加550円
  • サークル名:と、どこか。(同人サークル名義)

イベント詳細ページはこちら

同人サークル名義で、メインの頒布物は凪あすのイラスト本です。
嘘日記の再販もします。それぞれ告知ページで部数の目安のためのアンケートをやっているので、もしよければご協力お願いします。

凪あす本アンケート

嘘日記再販アンケート

以下、私と凪あすと新刊の話。

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一年間漫画を描いてみた

ピクシブ企画「十二の夜の夢学校」が昨日、2022/10/23/23:39に終了した。
一年スパンの企画で、私はこの企画に漫画作品を投稿していた。
外部交流厳禁の企画であったが、終了・アフター期間開始に伴いそれらも解禁されたので、この企画に提出した作品について少し話していきたい。他参加者様のキャラクターの名前を上げたり、画像を載せたりはしていない。

「十二の夜の夢学校(以下、十二夢)」の概要はこのようなものである。そもそも「企画」と呼ばれる創作活動について簡単に説明すると、主催側が提示した世界観(十二夢の場合は、夢の中の学校)にオリジナルキャラクターを参加させ、参加者の提出したオリジナルキャラクターたちとの会話を創作する、というものである。それぞれのキャラクターをそれぞれの創作物の中で交流させるため、そのような形の創作物は「交流作品」と呼ばれる。
創作の形は、ピクシブの場合は漫画が主流であり、交流作品を描く場合は漫画を描くことがほとんどである。企画内容が魅力的だったのと、漫画を描けるようになりたい、という思いから、私はこの企画に参加した。

小学生のころの夢はマンガ家であった。しかし、実際ペン入れまで一つのお話として完成させたものはない。企画自体には以前から参加していたが、2つ3つ作品を上げた切り続かない場合がほとんどだった。
キャラクターを提出させ、交流作品を頻繁に上げない参加形態をとることができる企画もあるが、十二夢は、「一か月に一作品のみ投稿可能」「三か月交流作品を上げない場合、以降そのキャラクターを使えない」という決まりだったため、緩くはあるが締め切りがある状態での参加である。これは私にとっては好都合だった。漫画を描くのに慣れていないから、毎週漫画を上げて交流のラリーを行うのはハードルが高い。しかし、まったく何もないときっと描かなくなってしまう。三か月に一回くらいなら何とか描けるかも…ということで、参加することにした。その作品制作と参考資料、使用ツールなどを振り返ってみたいと思う。

提出したキャラクターはこちら。

とにかく描きやすくて愛着がわく外見を目指した。おでこが出ている長髪のメガネが好きだったのでそのようにした。後々眼鏡に苦しむことになる。

まず、結局何作品投稿できたかというリザルトを書いておく。

大体二か月に一回は投稿できているが、6月はすごくピンチだった。企画の仕様上、交流相手のキャラクターの反応を問うような形で漫画を終わらせることができないため、シーンを切り取る形、話を完結させる形で漫画を作ることになる。一応、このくらいのページ数で何らかのオチを付けた漫画を描くことができた。
実際に作品ごとに振り返ってみる。

11月:プロローグ

交流期間開始前に、「自分のキャラクターがどのような人物であるか」を説明することができる「プロローグ」というものを描いた。これは、自分のキャラクターのみを描くことができ、ほかの参加者のキャラクターを借りることはできない。プロローグの提出は自由だが、とりあえず自分の頭で考えたキャラクターが一番描きやすいため、最初に描いておいたほうがいいだろうまた、自分もこのキャラクターをどう動かせるのだろう、ということを考えるため制作した。

参考資料:いまからまんがをつくります

「同人女の感情」で有名な真田つづるさんのハウツー本である。「同人女の~」では小説書きに関するものが主な題材となっているが、その際のキャラクターの修行の日々にも「真似してみようかな…」と思うものがあり(毎日800字書くとか)、気になって購入してみた。描きたいものをリストアップしてとにかく文字化する、頭の中にあるものを全部出して、それを整理する、セリフをまずすべて書き出す、というスタイルで、企画終了までその手法を参考にしている。

使用ツール:trello

「いまからまんがをつくります」では、描きたいもののリストアップをメモ帳、シーンの書き出し・入れ替えを付箋などのアナログツールで行っていたが、とにかく鉛筆と紙、というものがなかなか使いこなせず、鉛筆を握ると何も思いつかない…といった次第であったので、デジタルデバイスを使用することにした。
trelloはもともとタスク管理ツールで、ブロックにタスクを書いて、終了したタスクが書かれたブロックを移動させる、というものなのであるが、書くものをタスクから描きたいこと、シーンに置き換えて使用していた。

プロローグ作品のtrello使用状況はこんな感じ。

実際の作品

使用ツール:クリップスタジオEX

ペン入れを完全にあきらめた。リアルGペンなどを使っていたのだがまったく楽しくなく、出力されたペン入れ結果も、全く納得いくものではなかった。ので、いっそ潔く「線を引く」のではなく「塗る」漫画として作ることにした。ぐりぐり塗るのは楽しかったので、どうにか完成にこぎつけることができた。

塗りは大体これでやっていた。また、吹き出しペンをうまく使いこなすことができず、かといって楕円はなんだか味気がなかったので、曲線フキダシというツールを使っていたが、今見るともよもよしていて変だ。

11月:交流作品

使用ツール:クリップスタジオ

ペン入れのリベンジ…だが、細さ、太さがあまりわかっていない。まだ「絵」を描くことと「漫画」を描くことの違いがあまりわかっておらず、絵を描くノリ、すなわち、その後フルカラーで塗ることが前提の線画を出力していた。水彩感のあるグレーを入れることで情報量は出ているが、漫画らしさ、のようなものは欠けている。漫画用素材もあまり使いこなせておらず、そもそも使う発想がなく、1ページ2コマ目はトーン削り用エアブラシでせっせと行っている。

使用していたペンは多分これ。

12月はカラー絵なので割愛。

1月:交流作品

使用ツール:プロクリエイト(文字入れ以外)/クリップスタジオ(文字入れ)

2021年12月にアイパッドを手に入れ、アイパッドからやるネーム作成が非常にスムーズにできたため、そのまま文字入れ以外をプロクリエイトで完成させたもの。楽ではあったが、定規・コマ割り機能などがないので、よくよく見るとコマの形が変だったりする。これまでフキダシはコマの中に入れる、コマとコマの間にあまり余白を作ってはならない、と思っていたのだが、縦長漫画でかつ、吹き出しが完全にコマの外に置いてある漫画をどこかで見て、そんなことはないのかもしれないと思って吹き出しの位置が自由自在になっている。

ペン入れは「マーキュリー」、ベタは「6B鉛筆」である。カラーの絵はクリップスタジオである。

3月:交流作品

使用ツール:プロクリエイト(ネーム)/クリップスタジオ(それ以外)

クリップスタジオで漫画を描くとき、今まで製本用テンプレートを使用しており、そのまま製本できるよう、上下左右の余白がものすごく広くなっていた。カスタム作品設定で製本を前提としないサイズで描くことができるとわかり、以降クリップスタジオで描いても余白がものすごいことになっていない。
フキダシについて、「角フキダシ」の角丸設定を行うことで、楕円にかなり近いもののセリフが入れやすい形のフキダシができるということをツイッターで知り、この作品では人物のセリフはほぼそれで行っている(探したが元ツイートが見つけられなかった)。

参考資料:スランプでもなんとかなる漫画の描き方

この講座に非常に感銘を受けた。漫画は情報伝達メディアであり、すべてのコマは何らかの情報を提示するものである、という意識が芽生えた。いままで、すべてのコマに人あるいは背景を描くものであるとなんとなく思ってきたが、それは何かの情報を提示するためである、と理解した。これ以降、事前に提示してある情報以外に追加項目がないセリフはカットする、セリフ以外に出せる情報がないコマは思い切ってトーンベタ塗りにしてしまう、という対処法を身に着けることができた。

また、ここからクリップスタジオの漫画ツールを使用できるようになってきており、カケアミブラシでベタの中にほんわりをした明かりを作るなどということにチャレンジしている。

また、同時期に「#デジタル漫画描きが答えるテンプレ」というものをツイッターで見かけ、フォント・文字サイズ・コマ幅などの再検討を行った。

これも上記のハッシュタグで見つけたものである。長い漫画を同じテンションで描くのが難しかったため、前半はしげペン改、後半はこのペンで描いている。

6月:交流作品

使用ツール:プロクリエイト(ネーム)/クリップスタジオ

ものすごくぎりぎりだった。危うく参加不可になるところだった。ぎりぎりのため背景はほぼ真っ白。だが、内容的には密度のあるものだったように思う。これもペン入れを完全にあきらめ、ほぼすべてデッサン鉛筆で行った。

例のハッシュタグでこのブラシを知り、使うようになる。フキダシの描き方、いつまでもわからない。

8月:交流作品

交流というか、心象風景のような作品になった。万年筆をリアルで買ったこともあり、万年筆で書いた手紙のような漫画を描けないか?と思い制作した。

ペン入れはこれ

心象記述はこれ。

10月:交流作品

使用ツール:クリップスタジオ

今までネームはプロクリエイトで行っていたが、少しぎりぎりなのもあってセリフをすべて書き出す→クリスタのストーリーエディタ機能でページに置く→コマ割りをする→何を描きこむか決める→下書き→ペン入れ…という流れで制作を行った。七本目ということもあって、プロットからネームを組み立てるまでは比較的スムーズにできるようになった。

人物ペン入れ

物体ペン入れ

いままで一人の人とがっつり会話したり、自分の考えをまとめるだけの作品だったこともあり、交流色が薄かったため、なるべくいろんな人に、一年の感謝を込めて会話できるような構成を考えた。場面転換に課題があるが、今までで一番読みやすい漫画になったのではないかと思う。

まず、何回か欠席したものの、無事、完走できたことをお祝いしたい。企画に最後まで参加し続けることができたのはこれが初めてである。システムや世界観、交流のペースが性に合っていたのだと思う。
プロットを組み立て、終着点が見えた状態で話を描けるようになったのが素直にうれしい。途中までは漫画を描くことに対して「大変だ」という気持ちが完全に上位だったが、最後の月になって、慣れと習熟もあってか、「楽しい」と思える余裕が生まれた。

企画自体も、自分の漫画制作生活としても、とても楽しい一年となった。企画主催者様、参加者の皆様、見てくれた皆様、本当にありがとうございました。

漫画を描くということはできるようになったという自信が生まれたので、今後も漫画を描いていきたい!

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