
「洞軒」という小規模なつぶやきサイトを作った。
読み方は「うろのき」。てがろぐの機能を利用して、だれでもつぶやけるようになっている。
コンセプトは、「匿名性を利用してくだらないこともつぶやけるサイト」。そう、私は皆の些細なつぶやきが見たいのだ。
十年以上前にamebaを利用していた話は昔ちらっと触れたが、amebaには「なう」というショートブログがあった。
そこでは「おはよう」「寝る」「起きた」「眠い」「ごはん食べる」など、様々な「些細な」ことが書かれており、些細なことでタイムラインが埋め尽くされていた。当時のamebaなうにはふぁぼやいいねの機能もなく、個別のつぶやきに対する評価は可視化されていなかったように思う。「ぺた」という機能があったが、それはツイッターのふぁぼやいいねとは異なる機能であった。
最近、ツイッターを見ていて私が思うのは、こういう、「起きた」というツイートがなんともいとおしく感じるほど、周りが些細なことをつぶやかなくなっている、ということだ。「起きた」→「おはよう」→「おはあり」の世界は、どこか遠くへ行ってしまった(ちなみに、おはあり、とは、「おはようと声をかけてくれてありがとう」の略である)。
多くの人が知り合い以外をフォローするようになり、セルフブランディングの技術を自覚のあるなしに身に着けていくようになる。「日常つぶやき用アカウント」が作られるようになり、暗いツイートをしてしまった後は「こんなつぶやきばっかりでごめんなさい」とつぶやきたくなってしまう。インターネットは匿名で利用できるはずが、名前を隠して作り出した新たな自分像が、つぶやく幅を狭めてしまう時がある。
私はフォローしている人のことが大好きだから、何でも見たい、アカウントを新しく作ったら教えてくれ、と思っている。しかし、そうは言っても……というものがある。この人の前ではこういう自分でいたい、という感情は、多くの人が複数のアカウントを持っているように一般的なものであろう。
そこで、SNSアカウントと結びつかない名前で登録できる、また、本当に匿名の「通りすがりの人」としてつぶやける場所を作ってみた。パスワードなしで入れるアカウントの名前は統一されているので、本当に誰がつぶやいたのかわからない。まあ、ありていに言えば匿名掲示板のような場所だ。
このサイトの特異な点といえば、ひとまず現時点では、私のサイトにしかリンクを貼っていないということである。必然的に、利用者は「個人サイトをめぐるような人」に限られる。そのような人が何を見て、何を食べ、何を思っているのか、そういうことをぼんやり眺められるサイトになると嬉しい。
もちろん、長文をつぶやいてもらっても構わない。てがろぐの機能はそのまま使えるので、140字の制限もないし、リンクも貼れる。些細なことしかつぶやいていけないわけでは決してない。個人攻撃や年齢制限が必要なコンテンツは避けていただきたいが。一応metaタグで検索除けはしているので、その辺も気にせずつぶやいてくれて大丈夫である。
みんな~~~!!!些細なことも楽しいこともつらいこともおはなししてくれ~~~!!!
みなさんの書き込みを待っています。よろしくお願いいたします。むろん私もつぶやいています。「私」としてはまだつぶやきたくないこととかを……。
以下個人サイトの話と近況