世界を2010年代にし、つり球第一話で感涙している

つり球やば!?!?!当時はフツーに観てたけど第一話で感涙ポイントが立て続けに出てくる。頭おかしくなる。

主人公ユキが転校しまくりという点でなんかもうすごいキてしまっている。私自身は転校したことがなく、転校生というものともそれほど関わったことがなかったのだが、大学時代転勤族だった人と出会ってしみじみ、所属するコミュニティがポンポン変わることってだいぶ辛いだろ……と考えるようになったため、ユキのぶっきらぼうでも擦れてるわけでもないのに巡り合わせで友達ができない感じがなんか……すごい悲しくなってしまった。

別に変わっているわけではないのに変わり者になってしまうユキのもとにより変わり者として宇宙人と名乗るハルがくるの、イ〜〜〜〜!?ユキにとってそれは災難であると同時に救いでもあるだろ…泣

彼らと関わりたくない夏樹が釣りを通してユキのことを「こいつ、喋れるじゃん」ってなるの…ア〜〜〜〜!ハルの水鉄砲で相手を思い通りにする能力は多分後々問題になるんだろうけどこういう強制力がないと友達になれなかった世界もあるよね…人間が常に自分の意思で自分をコントロールできれば「うまく」いくのかも知れないけど、実際はそうじゃないから誰かから強制されることって一概に悪いとは言えない場合もあって…

というわけで、こんな感じに2010年代の世界を楽しんでいる、今。

8月25日に凪あすオンリーに出て、まあここの進捗記事でヒイコラ言っていたように原稿を書いていたのだが、その原稿の中に設定資料集に記載されてなくてアニメ本編で確認するしかない服装(調理実習や幼少期の回想シーン)があり、dアニメストアに登録していた。いつもはただただサブスク代を払って無駄にしているのだが、遅れた盆休みでもあることだしということで気になるアニメや好きだったアニメを観ているのである。ラインナップが2010年代なのは、2020年代の気になるアニメは大抵他のサブスクでも観られるからである。

漫画を読んで再燃したこともあってサーバント×サービス、映画もやってるしということでモノノ怪、好きだったな〜ということでACCA13区観察課、そして中村健治つながりでつり球、という流れである。

あんまり書いたことないかも知れないけど、私はサーバント×サービスの作者である高津カリノが割と好きだ。うろんなページに足繁く通ってブタイウラや猫組WORKINGを読んでいた層である。ブタイウラはキャベツの人が好き。猫組はあの幽霊見える人が好き。

犬組WORKINGも流れで再読している。今読むとセクハラパワハラ加害ヤングケアラーいろいろで多分令和では同じテンションではいけないと思うのだが、私は平成当時のこの暴力性を伴ったコメディもの大好きだな〜と思う。正しい場所で正しいつもりでやられていて「あ〜そこはいいことにするんだ」とモヤモヤするよりも、間違った場所で大いにごちゃごちゃやっている方が痛快に感じる。作者は継続して漫画を描かれているが声優ものの1巻あたりで続きを買ってないので今のテンションはわからないが、たまにサイトを見にいくとバストサイズの話を未だにちょろっとしていて嬉しくなる。

サーバント×サービス再読で長谷部豊に謎の刺さり方をしてしまって、当時は市役所ものとして基本楽しんでいたのだが(多分そういう楽しみ方をするほど業務については描かれていない)、長谷部豊の物語としてうおー……好きだ…となった。

私はFE風花雪月のリンハルトも大好きなのだが、要は「能力はあるが熱意はない」という人間が本当に好きだ、と思う。能力がある人間が比較してない人間と比べて熱意がないとあれこれ言われる、そして熱意を持つようになるというエピソードは多く、それ自体も感動することはあるのだが、能力がある人間が熱意のないまま、他者にやっかまれながらも当人は楽しく生きているという様を描いてくれるとすごく救われるものがあるなあと思う。

リンハルトや長谷部豊の「能力」は絶対的な物差しかも知れないが、私は相対的な物差しとしての能力がコミュニティ内で高めだったことがあり、その際に熱意を求められたり、他者よりも負荷の高いタスクを背負うことがあり、それがずっと苦しかったな〜ということを肯定できるような気がするのだ。「できる」ということは別に「できない」他者より多くの仕事を自明に与えていい理由にはそんな…ならんだろ…と今となっては思うので、長谷部豊が堂々と仕事をサボっている(自分の仕事はもう終わっている)となんだか癒される部分がある。まあ、コミュニティの運営もいろいろ大変で切羽詰まっていて運営上そうするしかなかったのだろうということは今となってはわかるが、その時の理由が「運営上そうなって、損な役回りではあるがお願いしたい」というものではなく「あなたはできるから、いつも助かるわ」とかだったのが苦しかったね、という話である。行為自体を断罪したいという欲求はない。

モノノ怪は観てみたがあんまり刺さらなかった。以降具体的理由なのでモノノ怪が刺さらなかった人の話を聴くと傷つく人は飛ばしてください。あなたの視聴体験を肯定・否定するものではありません。

中村健治作品は『C』『空中ブランコ』を履修済みで演出方法そのものに対する驚きがそんなになかったとか、そもそも時代が現代ではないものが苦手だとか色々あるのだが、基本「愚かな人間が起こした後ろ暗いもの」「それを明らかにして解決する薬売り」という構図が全体的に好きではないな〜と思った。私は多分その場に同じ条件の人間がいて、それらが関係し合うという物語が好きで、その関係というものは今後継続していきたいという意思によってなされるものが好きなのだと思う。薬売りはそもそも人間ではないっぽい(これは別に作中では説明されず記事かなんかでみた)し、大体の人と関係せず、人の腹を暴いてモノノ怪を倒したら帰ってしまうので、あんまり関係の持続に関する意思がない。そこがいいという人がいるのはわかるが、物語に人間関係への祈りを感じるのが好きなので普通に面白かったは面白かったがそんなに刺さらなかった。

空中ブランコも短話構成で伊良部も飄々としているのだが、伊良部が精神科医という立場上彼の元へ各キャラクターは自分の意思でやってくるし、伊良部自身は無理矢理何かを暴くことはしない。そういう構造のものが好きなんだな〜と思う。私は空中ブランコの携帯依存症の回で伊良部が患者に怒涛のメールを送って「なんで返事くれないのさ!」「返事がないと寂しいじゃん!」と言ったシーンがすごく好きだ。伊良部にもそういう感情があるのだな〜と思うし、伊良部自体は(押し付けがましいながらも)他者と関わろうという姿勢がある。モノノ怪でも薬売りが「嫁の貰い手がなくなる」と言ったシーンは好きだった。なんか無神経なんだ、おもしろ、と思ったので。

モノノ怪はシャーロック・ホームズと構造が同じという話ももらったのだが、そもそもたしかホームズの物語自体がワトソンという相棒の存在によって社会や人間とのつながりをどうとっていくかという話に踏み込んでいくものだったと思うので、私としてはかなり構造が違う、とおもう…。

モノノ怪の話終わり。新作や記事を含めあらゆる解釈の補足を受け付けません。これは作品への批評ではなく私の視聴体験の話なので。

ACCA13区監察課も観た。きっかけは覚えてないが不意に漫画を購入してリアタイ時に読んでいて、アニメ化が決まった時は嬉しいがあの画風がどうなるんだと不安でもあった。結果、「少し違うけど雰囲気が残ってる」というかなりいい感じになっていて嬉しかったのを覚えている。原作の絵柄だとパインやジュモーク区の身長を普通に受け入れてしまってたが、アニメで描かれることで「こんなにでかいんだ!」と興奮した。パインさんが大好きになった。

あらゆる悲劇を「そういうもんだよね」と流してしまう時期に読んだり視聴したりしていたリアタイ時に比べ、今は様々な悲劇が刺さる…。ニーノ…。

それはそれとして次回予告時のニーノのセリフはメル画のセリフすぎて面白い。

ニーノ…とはなりつつも私はジーンの終盤でのニーノへのセリフはかなり好きだ。どんなカルマを背負っていようともジーン本人が願ってないことを勝手にやっていてそれがジーンにとって迷惑だったら迷惑なのだ、と思う。私は基本的に「まあ私のためにやってくれてるんだろうし…」という思想をあんまり持たないようにしているからだ。「自分のためを思って何かを押し付ける」ことと「その想いを踏み躙る」ということの加害度は大体一緒だろ、と思っている。まあでもそうは言っても最近人間の善意や思いやりの存在を感じてきたので実際の社会生活はそうはいかないのだが…。まあでもそれで我慢し続けて最後爆発したり後を引いてずっと呪い続けるよりは…という思いもある。

物語自体はジーンのそのセリフもニーノを想ってのことで、彼らは結局一緒にいる。ニーノ自身の選択で一緒にいる。いろいろ洒落にならない悲劇の上でなあなあに平和になるというACCAの物語、かなり好きだなあと思う。ACCAは架空の国でありながら表札の字が普通にローマ字だったりするところがすげ〜好き。これで完全に外国語だったりすると私は読めないのだがそこらへんの世界観のゆるさが助かっている。

これは観ながら描いた落書きと、Twitterのタグでやった時に描いたニーノ

な、なんか無限に2010年代アニメの話をして終わってしまった。凪あすオンリーは無事終わりました。今度その話もしたい。

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